【医療系ベンチャー支援】MEDISO

Contents

はじめに

この記事では、厚生労働省が解説している公的情報サイト「MEDISO」について紹介します。

無料で公開されている有益な情報を効率的に活用していきましょう!

こんな疑問がある方に

  • 医療系のベンチャーやスタートアップの設立を検討している
  • 起業に向けて幅広い情報が欲しい

この記事でわかること

  • 医療系ベンチャーの設立についての「HOW」がわかる
  • 厚生労働省が運営している公的情報サイト「MEDISO」について詳しくわかる
  • エンジニアとメディカルの考え方の根本的な差を知ったうえで、戦略が立てられるようになる

MEDISO(メディソ)とは

「MEDISO」より引用 https://mediso.mhlw.go.jp/

MEDISOとは

MEDISO

メディソは、医療系ベンチャー・トータルサポート事業の総合ポータルサイトです。医薬品・医療機器・再生医療等製品の実用化をめざしている個人を含めたベンチャー、アカデミア等を支援します。
https://mediso.mhlw.go.jp/

MEDISOは、一から医療系ベンチャーを立ち上げるために必要な情報が詰まった情報サイトで、厚生労働省が開設している公的なサービスです。

無料の相談会や講演会があるので、積極的に活用していくことがいいと思います。

MEDISOの重要サービス 3選

医療系ベンチャー相談サービス

「MEDISO」より引用 https://mediso.mhlw.go.jp/

MEDISOに参加している強力なサポーターの先生方(研究開発・薬事等の専門家)や厚生労働省を含めた医療機関に直接相談することができるサービスです。

相談内容は幅広く、医療系ベンチャーのトータルサポート事業全般OKです。

相談料が無料なのは、ベンチャーにうれしい点ですね。

シーズマッチングサービス

「MEDISO」より引用 https://mediso.mhlw.go.jp/

医療技術の開発には、必ずニーズ(患者や医療関係者が求めていること)とシーズ(特殊な技術や最先端の研究成果)が必要です。

しかし、単独で探すとなると難しい。そこで、ニーズとシーズのマッチングをしてくれる「シーズ宝箱」というサービスがあります。

このサービスは、会員登録制のため正確性の高い情報をやり取りすることが可能です。

そして、こちらのサービスも無料で受けられます!

お役立ち情報の発信

  • 臨床研究中核病院 医療系ベンチャー支援窓口リスト
  • 資料庫
  • 医療系ベンチャー施策一覧
  • ジャパン・ヘルスケアベンチャー・サミット(JHVS)

医療系ベンチャー設立時必読!「医療系ベンチャー支援ガイドブック」

「MEDISO」より引用 https://mediso.mhlw.go.jp/

「医療系ベンチャー支援ガイドブック」へのアクセス方法

MEDISOのトップページから「お役立ち情報」のタブを選択し、次に「資料庫(アーカイブス)」をクリックしてください。

資料庫(アーカイブス)のページに「ガイドブック」の項があります。その中にある「医療系ベンチャー支援ガイドブック」(最新版を見ることをお勧めします)を選択して下さい。

このガイドブックがとても優秀で、私自身これを最初に読んでいたら、よりスムーズに医療機器開発が行えていたなとか、いろいろあった問題も経験せずに済んだなと思ったので、あなたの医療機器開発の一助となるよう、紹介したいと思います。

MEDISO「医療系ベンチャー支援ガイドブック」を活用するメリット

このガイドブックのすごいところは、医療系ベンチャーの設立の仕方や支援紹介などを考えたときに頭に浮かぶ「HOW」の疑問に答えてくれる情報が記載されている点です。

「医療系ベンチャーは大変」とか「いろんなやり方がある」とか抽象的な助言ではなく、「具体的にはこうしたらいい」「迷ったらこの支援を使うといい」などが記載されているので、想像しやすいんですよね。

また、成功例や失敗例を挙げてくれているのもありがたいです。

医療系事業の立ち上げをしたことがない人でも、どういうことが失敗リスクが高くなるのかをあらかじめ知ることができるのは、有益ですよね。

起業から出口までの情報を網羅に知ることができる

起業だけでもやることがたくさんある中、医療系ベンチャーでは、その他の業種のベンチャーに比べると乗り越えるべき障壁がさらに増えます。

MEDISOでは、起業初期から、資金調達、特許、人事にわたるまで全てを網羅的に解説し、さらに注意すべきチェックリストも公開してくれているので、起業前から全体を見渡すことができます。

目指したいベンチャーの型が分かる

MEDISOには、3つのベンチャーの類型が書かれています。目指したい型を見つけることは、その後の事業計画にも大きく影響するためとても重要です。

あなたが思い描く理想の会社像を見つけてください!

1.「自立発展型」ベンチャー

ベンチャーの起業により新規事業を立ち上げ、成功させた後、成功によって得られた資金によって次の新規事業に取り組む型です。

2.「研究開発重点型」ベンチャー

研究開発に重きを置き、研究成果を大企業に売却することで資金を得て、次の研究開発に取り組む型です。

3.「異分野参入型」ベンチャー

医療と全く異なる分野の先端技術を持つ企業や研究者が、医薬品や医療機器の分野でイノベーションを起こし、事業化をする型です。

研究者やエンジニアが陥りがちな失敗と成功のポイントが分かる

これは、「医療系ベンチャー支援ガイドブック」を読むことで得られる最も大きいメリットだと思っています。もちろん、資金調達や会社経営、戦略も大事ですが、特にエンジニアが医療に進出した際は、それ以上のメリットになります。

何故そう思うかというと、エンジニアと医療系の方とは、根底にある考え方が違うからです。エンジニアは、学生時代から常に「最も優れた技術」を重要視します。しかし医療では、「最も優れた技術」より「メリットとデメリットのバランス」を重要視する考え方があります。

どちらかが間違っているわけではもちろんないですが、特にエンジニアが初めて医療へ進出した場合は、この考え方のズレが医療機器開発の「失敗」につながってしまう大きなリスクになってしまうのです。

「医療系ベンチャー支援ガイドブック」には、上記の内容を実際にあった事象を説明することで教えてくれていますので、エンジニアの方は絶対読んでいただきたいと思います。

また、それ以外にもどの専門分野の人でも陥りやすい失敗例なんかも掲載されているので、エンジニア以外の人も最初に見ておいて損はない内容になっています。

さいごに

いかがだったでしょうか。

スタートアップやベンチャーでの医療機器開発は、常に情報不足との戦いです。いかにお金をかけず、有益かつ信頼性のある情報を入手するかが大事になりますので、この記事があなたのお役に立てれば幸いです。

今後もエンジニア向けの医療機器開発情報を発信していきますので、参考にしてください。

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